「わたしたち」という関係性
- spicearts
- 4月2日
- 読了時間: 3分
それぞれの人がいろいろな経緯で出会い、
組み合わさることによって「わたしたち」という夫婦関係が生まれ、
その関係性から日々の暮らし方、子どもの養育のし方、社会とのつながり方、お金のつかい方などさまざまな「わたしたち」独自のスタイルのようなものが作られていきます。
そのスタイルが気に入らなかったとしても、残念ながら、どちらかひとりだけでつくり上げたものではありません。
このそれぞれの「わたしたち」がつくりだす関係性の形は、「わたしたち」それぞれの人生の質にも直結してくることですので、割と真剣に考えてみることをおすすめします。
そもそも「わたしたち」は、どんな関係性をつくりたいのでしょうか。
おたがいの長所を活かしあったら、どんなことができそうですか。
おたがいの短所を補いあえる方法は何かありそうですか。
この組み合わせならではのしてきたこと、これからしていきたいことは何ですか。
こういうことを、気軽にちょくちょく話すことで、「わたしたち」ならではのユニークな形のふちどりが濃くなっていくような気がしています。
特に40代後半から50代くらいになってきますと、お子さんがいる方は育児への過集中から解かれて、「わたしたち」の時間がもてる方が多くなってきます。
そして、このくらいから、「あれ?関係って一緒に暮らしていればいつの間にか、愛情が深まったり、成熟したりということになるんじゃなかったの?」
あれ?あれ?と動揺される方も少なくありません。
この場合、取り組むことは関係性の軌道修正なのですが、
「悪いのはアッチ」と決めつけてしまうことで膠着してしまったり、
「とりあえず見ないふりをする」ことで問題を先送りにしてしまい、よけいややこしくなることがあります。
出会ってから何十年かすぎ、パートナーの容姿も様子も変化してきたことでしょうが、
それでもその人ならではの特質みたいなものは、はじめて好意をもったその日からあまり変化することなく、そのままあるんじゃないかと思います。
もし、以前は好ましかったその特質が、いつの間にか真逆の性質に思えてきたのならば、
それはあなたの見方が変わったからなのか、関係の質が変わったのか?一考の余地がありそうです。
人生の次のフェーズに移る段階は、この「わたしたち」という関係が、
今までどのようなライフストーリーを綴ってきたのかということの振り返りと、
これからどのようにしていきたいのか、ということに思いをはせるようないい機会です。
そのためには、「わたしたち」という関係性の基礎となるようなー健康、家庭内経済、時間とエネルギー配分などーを見直すことも大事ですし、
他の関係性では満たすことが難しい(できたとしても、パートナーからの理解を得ることがなかなか大変)セクシュアルな親密さにも目を向けることも忘れないでほしいところです。
これもまた「わたしたち」という関係性が色こくつくりあげたアート作品のひとつです。
これから先、どちらかがいなくなったときに、「もっと触れあっておけばよかった」「愛しあえばよかった」なんてことになりませんように。
そして、相手にも未消化な気持ちをもたせてしまうなんてこともありませんように。
前世代のような、家父長制が幅をきかせる、男女の単純な役割り分担というよりは、
「わたしたち」というチームで、協力してこの人生をどのように乗りこなしていきましょうかという意識をもつ方が増えつつあるような気がしています。
そのほうが、なんだかお互いの人生にとってよさそうよねという実際的、現実的な選択なのかもしれません。
セッションが何かお役に立てればうれしいです。

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久しぶりにカレー粉「まったくあまくち」でつくるノンオイルカレー。もうすぐspice+arts15年目。みなさま、ありがとうございます!
spice+arts やましたのぶこ
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